コラ!玄太

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五輪って、そんなに重要?

 オリンピック・パラリンピックの開催予定日が近くなって来た。今回、オリパラ開催国としての変なプライドが働いたのか、政府も収束しないコロナを何とかしようと、あからさまに態度を変えて緊急事態宣言を延長した。これまでの経済最優先では、まさに冷房と暖房を同時に着けている状態で、長く続くほど経済への打撃は大きくなるのが目に見えていた。正直、これでやっと宣言が意味を成すようになるかな、と思っていた。

 ところが、リンクの記事を見て驚いた。4月以降に入国した海外の大会関係者や選手ら1649人の内、1432人は政府が入国者に求める2週間の待機を免除したと言うのだ。しかも5月にインドから入国した14人は全員が待機期間を緩める措置がとられた。インドでは新規感染者が1日当たり30万人を超えていたし、インド型は感染力が強くて危険だと専門家が警告していたはずだ。

 オリパラには相当な予算を注ぎ込んで来た。オリパラに選手生命を賭けているアスリートもいるだろう。だから何とか開催したいと言う気持ちは分からなくもない。だけどオリパラを特別扱いするのはおかしいと思う。

 長年の夢で出した店が自粛規制で閉店に追い込まれる人がいる。ただ繰り返すだけの毎日の仕事に自分の生活や家族の人生が懸かっている人もいる。それでも我慢して、ギリギリで生活している人達が大勢いるはずだ。そう言う人達の努力のお陰で、僕の父親の様にコロナ感染から守られている人もいる。

 以前このブログで『コロナ禍を治めるのは基本的に個人個人の努力で、政府の方針はその方向付けに過ぎない』と書いた。所詮は方向付けでしかない政府の方針ではあるが、ある人にはゴミを拾えと言い、ある人には気にせずゴミを散らかして良い、と公的に認めてしまうのは頂けない。それが政治不信となり、国民への方向付けの効果が出なくなる原因となる。

 安倍元首相、菅首相、二人とも物事の捉え方が甘過ぎるね。今の日本のコロナ流行は第4波。未曽有の状況だった昨年から1年以上が経って4回目。なのに未だ同じ過ちばかり繰り返している。コロナは潜伏期間が2週間で、新規感染者数も2週間前の状況が反映されていると言われている。ところが緊急事態宣言を解除するかしないかと聞かれて『その時の状況を見て考える』と答える。『対策が後手だ』と批判されているにも関らずだ。それが全てを物語っていると思う。

 頭の中で、世の中の構造の辻褄が全く合っていない指導者達。そんな人達が動かす日本のオリパラが原因で、世界中にコロナ感染再増加が拡がらない事を願うばかりだ。

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