アメリカでは未だに黒人差別が多くある。あからさまな差別に驚いたり腹が立ったりしているが、昔はもっと酷かったようだ。
かつてアメリカでは黒人に自由はなかった。奴隷の子として生まれ、奴隷として生きて行く事を余儀なくされていた。考えてみて欲しい。物心ついた時から夢を知らず、奴隷以外に将来の選択肢がない人生を。彼等の心がどれだけ荒んでいたか、物資に満たされた現代人の我々には想像も出来ないレベルだと思う。
そんな中からブルーズやゴスペルと言う音楽が生まれた。単なる娯楽としてだけの音楽ではなく、辛い人生に救いを求め、満たされない心を埋めようとするものだったのだろう。
さて、話は変わって現在の自分達の生活だ。コロナ禍で様々な規制があり、不自由の多い毎日。自粛疲れ、経済的ストレス、ソーシャル・ディスタンス、そして個人の自由・・・。それらは明確な境界線がなく、そこから発生するトラブルも多い。
かつての黒人達よりましだから我慢すべき、と言うのではない。ただ、人にとって、本当に大切なのは何なのか？本当に求めているのは何なのか？それを考える必要があると感じている。
僕は、自分が認められること、肯定されることだと思っている。誰かから認められた時、その人の心は満たされ強くなる。そして余裕も生まれる。誰か1人で良い。誰かが傍にいるだけで、その人の生き様は変わる。
今のストレス社会に必要なのは、経済対策やワクチン接種計画より、先ず人に寄り添う姿勢なのではないだろうか。
