コラ!玄太

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グローバル化の副作用

 ロシア制裁に対し、ロシアがガスの輸出停止で対抗しようとしている。EUは使用ガスの4割をロシアに頼っていると言うから深刻だろう。これは日本も例外ではない。しかし、そもそも信用出来ない相手に頼った生活基盤って変じゃないだろうか?

 世界的にグローバル化が先進国の定義のように言われ、国境を越え易い事が良いとされる今日。確かに国境によって他国を差別するのは良くないことだ。だけど金儲けのために信用出来ない国と国交を行うのは行き過ぎだと思う。
 これは個人に置き換えてみれば分かり易い。付き合いたくないと思う嫌いな人物相手に商売の取引をするだろうか?出来るだけ信用出来る相手、害の無いであろう相手と取引するのが普通の感覚だと思う。
 このグローバル化によって国境の垣根が低くなったお陰で経済的、文化的なメリットもあったのは間違いない。だけど今、その副作用が蔓延しているのだと思う。

 冒頭で触れたようにロシア制裁を難しくしているのはグローバル化ゆえの結果。今も続く新型コロナの世界的流行の長期化も、世界的な人の往来が助長したのは間違いない。そして最近よく使われる国同士の情報戦も、インターネットやマスメディアを利用した副作用の一つなのだと思う。
 経済活動のためにグローバル化が一般的になり、他国を身近に感じ易くなっている現代。でも実は他国の常識や風習を全く分かっていないのも事実だ。『〇〇国には〇〇がない!』とか『実は〇〇するのは日本だけ!』と言った話で驚く事が多くあるが、それが原因だ。こう言った認識不足と過剰な経済的交友が悪く働いた時、国同士のトラブルが生まれる訳だ。

 米中を軸にした経済戦争、ロシア対ウクライナを発端にした第三次世界大戦危機、いつまでも治まらない新型コロナの蔓延。これらの大半がグローバル化の見直しで改善されるように思う。信用できない相手とは取引をしない、無い物を無理に手に入れようとしない、がっつかない謙虚な姿勢。それが社会を、世界を安定させるために必要な姿勢のように感じる。
 既に出来上がってしまっている社会形態だから簡単に変える事は難しいだろうが、経済最優先の世界形態は会社組織と同じだ。個人に例えれば、会社で私生活を送る様なもので無理があるのだと思う。