コラ!玄太

コラも弾くシンガーソングライター、玄太のサイト

世を観る視点と、他人を想う心

昨日、父親が腰を痛めて入院。老化による背骨の骨折の可能性があるらしい。今後の生活が少々不安なのだが、それよりも病院の状態に緊張感が高まった。

連絡を受けて病院に駆けつけ、医師から話を聞き、入院の手続きをする所までは父に付き添えたのだが、その後、病棟へは立ち入り不可で面会も禁止。入院に必要な着替えや常用薬を届けるのも、受付で渡してくれと頼むだけ。常用薬に関して言付けをするのも、看護師にではなく受付の人に、だった。これらは全てコロナが原因である。

病院は疾患がある人や高齢者など、新型コロナで重症化しやすい人が集中している場所だ。万一、感染者が入ってしまえばクラスターは免れられないだろう。クラスターが発生すれば重症化する人も出るはずだ。そのために新型コロナ患者受入れ体制を取る病院がいくつかあり、専用の病棟も作られている。特に重症患者の対応には熟練した医師と看護師が多く必要で、それらの人は一般の患者対応を兼任出来ないため、用意するのは病棟だけでは済まない。

ところが、その受け入れ体制を取っている病院の状態がひっ迫して来ているらしい。新型コロナ患者への対応を増やせば、一般の患者対応を減らさなくてはならなくなる…と言うことだ。ただでさえ忙しい医師や看護師の仕事、新型コロナ対応専門に人数を割けば、人手不足に陥るのは当然だろう。

最近、新型コロナにかかっても問題ないと言う意見を時々耳にする。確かにコロナ自体は以前からある風邪の一種だ。昨年までのインフルエンザの死亡者数の方が遥かに多いのも事実だ。そしてインフルエンザも良く調べれば無症状感染が多いのかも知れない。でも新型コロナを甘く見てはいけないと思う。

インフルエンザは感染しても一週間もあればウィルスはなくなるが、新型コロナは二週間はなくならない。それがウィルスの蔓延を助長しているはずだ。そして今冬、インフルエンザが激減していると言う事実。これだけ社会的に人同士の接触を避けているのだから当然の結果だと思う。で、さっき触れた昨年までのインフルエンザの死亡者数だ。今冬のインフルエンザの死者数も激減するはずだ。社会体制が全く違う状態の数字を単純比較するのは意味がないと思う。感染症ではないガン死亡者数との比較も意味がないと思う。

世の中には様々な立場の人がいる。健康で苦しむ人、経済で苦しむ人、対人関係で苦しむ人など多種多様だ。確かにどの苦しみも耐え難いものではあるが、健康を害しては何も始まらない。だからその立場にある弱者や、その人達を支えて感染の危機に晒される医師や看護師達の話に耳を傾け、協力する思いやりを大切にしたいものだ。その上で、その他の苦しむ人達に手を差し伸べて行くべきなのではないかと思う。

www.msn.com