コラ!玄太

コラも弾くシンガーソングライター、玄太のサイト

急がば回れ

 何だろうねぇ、世の中、根本的な部分を見失っている事が多過ぎる。


 コロナ感染の減少傾向が続き、やっと収束に向かい始めたかと思いきや、政府は海外からの観光旅行者受け入れを緩和。日ごとの国内感染者数はまだ最大数の2割でデルタ株での最大数と同じ2万人、アメリカでは日に3万人まで減っていたのが10万人に増えているにも関わらずだ。その結果であろうリバウンドが始まってしまったようだ。


 『もう新型コロナはただの風邪と同じ』と言うコメントをあちこちで聞く。確かに今のオミクロン株は軽症で直ぐ治るようだ。だけど新型コロナの恐ろしさはそこではない。
 季節を問わず次々と変異株が生まれ、これまでの薬や治療が有効かも流行してからでないと分からない。これまで数種類の新型コロナが流行してきたが、変異株はその数倍はあったそうだ。流行が長引けば変異株も生まれ易く、薬に耐性を持つ可能性も高まる。


 また『海外に比べると日本の規制は物凄く厳しい。海外は随分と規制を緩めている。』との発言も頻繁に聞くが、何故海外と比較する必要があるのだろうか?海外が正しくて日本が間違っているとでも言うのか?少なくとも規制緩和して感染者も死者数も大幅に増えてしまったアメリカやフランスを見習うのは大間違いだと思う。


 政治家もメディアもここら辺の事を考えているのだろうか?先週まで『マスクを外すことを考え始めた方が良い』と報道していたが、ここ数日感染者数が増えて急に口調が変わっている。
 でも、もう遅いだろうね。1ヵ月以上も規制緩和を推奨する報道を繰り返して来たのだから、国民の気持ちは緩んでしまっているはず。これで又、新種の変異株が出たとなれば、もう手の打ちようがないだろう。誰も規制を守らず、元の生活に戻そうとする傾向は止まらない。そうなる前にオミクロン株で感染者数を日に数百人レベルまで下げておくべきだったと思う。昔から言われる『急がば回れ』ってヤツだよ。

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グローバル化の副作用

 ロシア制裁に対し、ロシアがガスの輸出停止で対抗しようとしている。EUは使用ガスの4割をロシアに頼っていると言うから深刻だろう。これは日本も例外ではない。しかし、そもそも信用出来ない相手に頼った生活基盤って変じゃないだろうか?

 世界的にグローバル化が先進国の定義のように言われ、国境を越え易い事が良いとされる今日。確かに国境によって他国を差別するのは良くないことだ。だけど金儲けのために信用出来ない国と国交を行うのは行き過ぎだと思う。
 これは個人に置き換えてみれば分かり易い。付き合いたくないと思う嫌いな人物相手に商売の取引をするだろうか?出来るだけ信用出来る相手、害の無いであろう相手と取引するのが普通の感覚だと思う。
 このグローバル化によって国境の垣根が低くなったお陰で経済的、文化的なメリットもあったのは間違いない。だけど今、その副作用が蔓延しているのだと思う。

 冒頭で触れたようにロシア制裁を難しくしているのはグローバル化ゆえの結果。今も続く新型コロナの世界的流行の長期化も、世界的な人の往来が助長したのは間違いない。そして最近よく使われる国同士の情報戦も、インターネットやマスメディアを利用した副作用の一つなのだと思う。
 経済活動のためにグローバル化が一般的になり、他国を身近に感じ易くなっている現代。でも実は他国の常識や風習を全く分かっていないのも事実だ。『〇〇国には〇〇がない!』とか『実は〇〇するのは日本だけ!』と言った話で驚く事が多くあるが、それが原因だ。こう言った認識不足と過剰な経済的交友が悪く働いた時、国同士のトラブルが生まれる訳だ。

 米中を軸にした経済戦争、ロシア対ウクライナを発端にした第三次世界大戦危機、いつまでも治まらない新型コロナの蔓延。これらの大半がグローバル化の見直しで改善されるように思う。信用できない相手とは取引をしない、無い物を無理に手に入れようとしない、がっつかない謙虚な姿勢。それが社会を、世界を安定させるために必要な姿勢のように感じる。
 既に出来上がってしまっている社会形態だから簡単に変える事は難しいだろうが、経済最優先の世界形態は会社組織と同じだ。個人に例えれば、会社で私生活を送る様なもので無理があるのだと思う。

『皆イイ友達。戦争、良くない!』

 ついに中国が『アメリカが嘘の情報を流している』とロシアの肩を持つ発言をした。原因は何であれ、ロシアのウクライナ侵攻が米中対立を巻き込み、第三次世界大戦も現実味を帯びて来る状況になってしまった。

 しかし情けない。あっちでもこっちでも真実を捻じ曲げフェイクニュースを作り出し、自分が起こしたトラブルは他人のせいにし、お互いに悪態をついてばかり。情報戦によって味方を増やし、相手を黙らせようとするやり方。これじゃ、まるで小学生の口喧嘩だ。そのくせ自国経済や他国との経済バランス最優先。これが核兵器をも動かせる世界の指導者達の言動なのだからたまったもんじゃない。

 はっきりは憶えていないが、確か湾岸戦争が始まった時だったと思う。ニュースに東京で勉強している東南アジアからの留学生が出ていた。その学生は中国人や韓国人など数名の留学生と一緒にいて、彼らを指しながら片言の日本語でこう言った。
『この人も友達、この人も友達、皆イイ友達。戦争、良くない!』
こんなに説得力のある言葉が他にあるだろうか?

 『目には目を、歯には歯を』『交渉がダメなら力づくで』『力は避けて経済制裁で』と、世界の首脳陣はあの手この手を考えているようだが、根本的な部分を見落としているとしか思えない。結局、一番ものを言うのは人間として持っているのが当たり前の心なんだと思う。その心をゲームの駒の様に弄んでいるのが世界の首脳陣、頭でっかちになって心を見失った人達なんだよな。

人殺しは止めようよ

プーチン大統領、もう止めようよ。
そうやって嘘をつき強硬策に出るからロシアの印象が悪くなって、各国の防衛戦略対象になるんだ。NATO然り、アメリカ然り、ウクライナ然り。結局、自分で自分の首を絞め、そのとばっちりを国民に受けさせているに過ぎない。
頼むから、もう止めようよ。

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花はどこへ行った?(Where have all the flowers gone?
アメリカのフォークシンガーであったピート・シーガーの曲。
タイトルは可愛らしいが『少女達に摘まれた花は、戦死した夫の墓に供えられている』と言う強烈な内容で、世界中でカバーされた反戦歌。
ソ連時代にロシア人アーティストにまでカバーされていたとは…。